2021/11/04

小学生のお小遣い……平均相場は?「お金教育」につながる渡し方も解説

「金額はいくら渡せばいいかしら……?」「欲しいタイミングであげればいいの?」など、意外に判断が難しい小学生のお小遣い。早い内からお小遣いを渡すことで、お金の正しい使い方や管理方法、金銭感覚を身につけるきっかけとなります。とはいえ、一般的に「何歳から」、「どの程度の金額を渡す」のが適正なのでしょうか?

今回は、小学生のお小遣いの平均相場や、お小遣いに関する家庭ごとのルールについてご紹介します。

まずは、小学生のお小遣いの相場を確認してみましょう。「知るぽると 金融広報中央委員会」が2015年に実施した「子どものくらしとお金に関する調査(第3回)」によると、小学生のお小遣いの平均相場、次のようになりました。

学年最頻値平均値中央値
定期的にもらっている(月1回)低学年500円1,004円500円
定期的にもらっている(月1回)中学年500円864円500円
定期的にもらっている(月1回)高学年500円1,085円1,000円
不定期でときどきもらっている低学年100円1,004円163円
不定期でときどきもらっている中学年100円923円300円
不定期でときどきもらっている高学年1,000円1,246円500円

前提として、毎月1回のみ定期的にもらっている場合と、不定期でともらっている場合があります。お小遣いを渡す頻度やタイミングは、家庭により異なるため注意しましょう。ここで注目したいのは、最頻値・平均値・中央値の3項目です。

最頻値とは、もっとも回答数の多かった値を指します。中央値は、すべての回答値を金額順に並べたときに、ちょうど真ん中に位置する値のこと。何らかの「平均相場」を調べるときは、中央値がもっとも実態に近い数字になる傾向にあります。

毎月固定でお小遣いを渡す場合、低学年・中学年で500円、高学年で500~1,000円が相です。また、不適期にお小遣いを渡す場合は、そのときどきの必要額に応じて変動。そのため、本項においては最頻値と平均値に差異が生じるものの、中央値から高学年になるにつれて、渡す金額が高くなることがわかりました。

出典:「子どものくらしとお金に関する調査」(第3回)2015年度調査https://www.shiruporuto.jp/public/document/container/kodomo_chosa/2015/pdf/15kodomo.pdf

家庭ごとにルールがある?お小遣いの渡し方

お小遣いの渡し方にも、家庭ごとにさまざまなパターンがあります。メリットやデメリットを踏まえ、ご家庭に適したルールを決めてみましょう。

定額制

お小遣い額を定め、決まったタイミングで定期的にお小遣いを渡す方法です。限られた金額内で、計画的にお金を使ったり貯蓄したりする能力が身につきます。ただし、子供が「お金は定期的にもらえるもの」という考えに至ると、お金の価値を軽んじるようになる可能性があります。

報酬制

お手伝いをしたり、学校で良い成績を収めたりしたときに、報酬としてお金を渡す方法です。お金を得ることの大変さや、お金は労働の対価として支払われることを認識させるのに効果的です。「お掃除したら〇円」「テストで100点取れたら〇円」など、あらかじめ決めておけば、掃除や勉強のやる気アップにつながるでしょう。

なお、見返りの要求がクセになる可能性があるため、注意が必要です。

子供に欲しいものがあるときに、なぜ必要なのか、購入することでどんなメリットがあるのかなどを親にプレゼンして購入代金を得る方法です。子供のプレゼン能力や提案力などが身についたり、親子のコミュニケーションが増えたりするメリットがあります。

デメリットとしては、交渉さえうまくいけば何でも買ってもらえると誤解されてしまう可能性があることです。

金銭感覚を身につけさせたり、お金の大切さを理解させたりする「お金教育」は、小さい頃から身につけることが大切といえます。お金教育のわかりやすい方法は、子供にお小遣い帳をつけさせることです。そのうえで、毎月お小遣いを何に使ったかを親子で振り返ってみましょう。

使ったお金は、大きく分けて「消費・浪費・投資」の3つに分けられます。自分が使ったお金には使ったお金以上の価値があるかどうか、などを考えながらお金を使えるようになるまで、しっかり伝えることが大切です。

まとめ

今回は小学生のお小遣い相場や、各家庭におけるお小遣のルールをご紹介しました。子供は、お小遣いを通じて正しいお金の使い方や管理方法を身につけていきます。

小さい頃から「お金教育」を実践することで、正しいお金の使い方が身につき、社会に出たときに役立つでしょう。

小学生のお小遣い……平均相場は?「お金教育」につながる渡し方も解説