生まれてから毎日一緒に過ごし、大切に育ててきたかわいい我が子。ときには大変な思いをすることはあっても、やはり子供に甘えられる存在であるということに喜びを感じる方も多いのではないでしょうか。そして、どんなに成長してもかわいい我が子であることに変わりはありません。
ずっとこのまま一緒に遊んだり出かけたりしたいと思っていても、いつかは「親離れ」のタイミングはやってきます。そこで今回は、親離れの大切さや始まるタイミング、親離れが始まったときに親がしてあげられることなどをご紹介します。
目次
子供が初めて経験する親離れとは?
子供にとって、初めて経験する親離れは保育園や幼稚園の入園のタイミングです。毎年4月の入園の季節になると、園周辺で大泣きしてしまう子供の姿を頻繁に見かけるようになります。知らない場所で初めて会う人との集団生活、ずっと一緒にいたママ・パパと初めて離れて過ごすことになるため、不安を覚えて泣いてしまうのも無理もないでしょう。
泣いている我が子を無理やり引き離して預けることに、心を痛めるママやパパも多いといいます。保育園・幼稚園への入園は、子供と親それぞれが、親離れ・子離れを経験することになるといえるでしょう。
しかし、毎朝大泣きしていた子供でも、個人差こそあれ1~2週間もすれば次第に涙も止まってきます。徐々に新しい環境に慣れ、先生やお友達と遊ぶ楽しさに気づいたら、笑顔で登園できるようになるでしょう。
数カ月経っても泣き止まない……別に原因がある?
もし入園から数カ月が過ぎても毎朝泣き叫ぶという場合は、「親から離れたくない」よりも「保育園・幼稚園に行きたくない」状態に陥っていると考えられます。登園を嫌がっていたり、怖がっていたりする場合、親離れ以外の可能性も考えましょう。もしかすると、子供が自分の身を守るために発しているSOSなのかもしれません。
子供は、園で嫌なことがあったり嫌いな人がいたりしても、自分で気持ちに整理をつけることはできません。泣いて登園を拒否することでしか、気持ちを伝えられないのです。この場合、保育園や幼稚園の先生への相談や、転園まで視野に入れた対応が求められます。
親離れするタイミングは?何歳頃が目安?
一般的には思春期を迎える頃、親の干渉を嫌がるようになり、1人で過ごす時間や空間を持ちたいという欲求が出てくるといいます。個人差はありますが、子供は11歳~16歳までには思春期を迎え、中学校に進学する頃には気の合う友達の存在が大きくなるため、親離れが加速するようです。
しかし、本格的な親離れが始まる前に、幼児期から少しずつ親離れさせていく必要があります。特に小学校入学から中学年(3・4年生)くらいまでは、自立への大切な準備期間といわれています。親元を離れ、しっかり自立した大人になるための土台を形成するのはこの時期です。子供たちは無意識的に、他者意識の芽生えや自己主張の完成、自我の獲得など、精神的な自立のために準備を始めます。この時期は子供の心の変化や接し方をしっかり理解したうえで、うまく対応していきましょう。
まとめ
大切に育ててきた我が子が、自分の手を離れてしまうときを想像すると寂しいものです。しかし、子供の成長過程においても自立した大人になるためにも、親離れは大切なことです。性格や性別の要因もあり、親離れのタイミングには大きな個人差がありますが、小学校中学年頃は大切な自立への準備期間に入ります。親にとっても子離れのための準備期間になるため、寂しさと闘いながら子供の成長を見守り、自立をサポートしてあげましょう。