小学生になると、親の目が届かない場所まで行動範囲が広がります。子供の成長は喜ばしい半面、何らかの防犯対策が必須。防犯ブザーなどのグッズに加え、常に子供の現在地を確認できる仕組み・環境を用意したいところです。
そこで今回は、小学生のお子さんがいるママ・パパに知ってもらいたい「子供の見守りサービス」の種類や特徴、具体例な選び方についてお話します。機能やコスト、用途などのポイントから比較検討し、ベストなサービスを選びましょう。
目次
子供の見守りサービスとは?注目される背景
子供の見守りサービスとは、ICT(Information Technology:情報通信技術)などを活用した子供向け防犯サービスのことです。その種類や提供形態は多岐にわたり、子供の様子や現在地情報をリアルタイムで確認したり、音声メッセージの送受信ができたりするものがあります。現在地情報を確認できる「外出用」と、留守中の様子をチェックできる「在宅用」、2種類の用途にわかれます。
子供用の見守りサービスが知られるようになったのは、ここ数年の話です。我が子の小学校入学のタイミングで、キッズ携帯・キッズスマホや子供用GPSを持たせるママ・パパは年々増えています。 そもそもなぜ、子供の見守りサービスの需要が注目されているのかについて、2つの観点から解説します。
1.少子高齢化による子供の見守り体制の変化
通学路で子供たちを誘導し、繁華街などのパトロールも行う“地域の目”は、児童を巻き込んだ痛ましい事件が多発したため、全国各地で防犯ボランティア団体が結成されました。定年を迎えたお年寄りや、子供たちの保護者が中心となり、地域防犯の向上に努めています。
一方、近年は防犯ボランティア団体および所属メンバーが年々減少しています。主な原因は、「メンバーの高齢化」と「担い手不足」の2つです。全国的に動きが活発であった当時に比べると、地域の犯罪抑止力は低下したとされます。
地域における子供の見守り体制が変化したことで、「自衛」が求められるようになりました。防犯グッズや見守りサービスを活用しつつ、親子で危機管理意識を高めることが大切です。
2.後を絶たない「子供の略取・誘拐被害
警視庁が公表した「令和3年版 警察白書」によると、13歳未満の児童を巻き込んだ犯罪被害は、年々減少傾向にあります。具体例には、平成23年中の子供の被害件数は29,784件でしたが、令和2年中は8,788件まで減少しました。数字だけでみると、犯罪被害は減り続けています。
一方、全被害件数を罪種別でみた場合、平成23年頃から「略取・誘拐被害」が増加しています。令和2年中は114件発生しており、悪意ある第三者による子供の連れ去りは、いまだ後を絶ちません。
こうした中、近年は遠隔で子供の現在地を把握したり、留守中の様子を確認できたりする子供の見守りサービスが登場しました。とりわけ外出時に“リモート見守り”ができる子供用GPSは、現代の小学生の子育てに欠かせない防犯グッズです。この点について、詳しくは後述します。
出典:令和2年度版 警察白書 3.子供の安全を守るための取組(1)子供を犯罪から守るための取組
https://www.npa.go.jp/hakusyo/r03/pdf/09_dai2sho.pdf
子供の見守りサービスの種類とは?
ここでは、子供の見守りサービスの種類と特徴をご紹介します。それぞれ費用面や利用形態、メリット・デメリットに違いがあるため、ニーズに合うものを探してみてください。
ホームセキュリティ
ホームセキュリティとは、自宅に設置したセンサー器具が異常を検知した場合、警備会社のガードマンが駆けつけるセキュリティシステムの総称。ここでいう「異常」とは、火災やガス漏れ、第三者による侵入などのことで、特に懸念すべきは、留守中の子供を狙った不審者による犯行です。
ホームセキュリティを契約すると、自宅にセンサー機器の制御装置が設置されます。一軒家は壁面タイプ、賃貸なら据え置きタイプの制御装置がおすすめです。制御器または付属の操作器(コントローラー)に3G・4Gなどの移動通信システムが内蔵されており、インターネット回線のないご家庭でも利用可能です。
IPカメラタイプのホームセキュリティも登場
カメラとコンピュータを一体化した「IPカメラ(ネットワークカメラ)」タイプのホームセキュリティも登場しています。従来式のホームセキュリティに対し、こちらは留守中の子供・高齢者の見守りに特化したサービスです。
最大の特徴は、外出中にスマホから自宅内の映像・音声を確認できること。サービスによっては、双方向での音声通話も可能です。子供の様子をリアルタイムでチェックできるほか、ちょっとした電話代わりに使えるサービスです。
キッズ携帯
キッズ携帯とは、携帯キャリア各社が販売する子供向け携帯電話のことです。GPSによる現在地情報の特定機能をはじめ、子供の帰宅をママ・パパのスマホにお知らせしたり、指定連絡先に自動発信したりする便利機能を搭載しています。
「小学生に携帯電話は早いのでは?」と思われるかもしれませんが、近年は事情が変わっています。文部科学省は2020年7月、これまで原則禁止であった小学校への携帯電話・スマホ持ち込みについて、やむを得ない事情がある場合のみ、例外的に認める方針を固めました。その背景には、連絡手段確保や防犯対策の一環で、子供に携帯電話などを持たせたい親の声があります。
ただし、登下校中の見守りにキッズ携帯を持たせる場合、そもそも校内に持ち込めるのかは、学校側に確認することをおすすめします。
キッズスマホとの違いは?
キッズスマホとは、アプリ利用やインターネット閲覧に機能制限をかけたスマホのことで、キッズ携帯とは違い、仕様設計はママ・パパのスマホとほとんど同じです。そのため、各種フィルタリングや起動可能アプリ、利用可能時間などを親が設定する必要があります。
正しく使えれば問題ありませんが、キッズ携帯に比べると管理が大変かもしれません。
子供用GPS
子供用GPSとは、現在地情報の把握に特化した小型GPS端末のことです。子供にGPS端末、親は当該端末と連動させたスマホを持つことで、ほぼリアルタイムの“リモート見守り”を実現します。
まもサーチ2の端末は、手のひらサイズで36gのコンパクトサイズです。ランドセルに入れたり取り付けたりできるため、登下校時の荷物になりません。また、その小さな見た目から想像できないほど高性能で、子供の見守りに重宝する機能を備えています。インターネット接続の機能がないため、子供のネットトラブルを心配する必要がなく、安心して持たせることが可能です。 子供用GPSの詳しいことは、こちらの記事もご覧ください。
子供用GPSの詳しいことは、こちらの記事もご覧ください。
位置情報共有アプリ
GPS機能を利用し、お互いの現在地情報を共有できるスマホ用アプリです。リアルタイムの現在地情報を確認したり、指定エリア到着時に通知したりと、子供用GPS同様の機能を備えています。一見便利ですが、親子でスマホを持たなければ利用できないのがネックです。中学生~高校生になるタイミングでスマホを買い与えるなら、選択肢に入ってくるかもしれません。
子供の見守りサービスを選ぶポイントは?
子供の見守りサービスは、次の3点を意識して選ぶことをおすすめします。
●機能・スペック:必要な機能を備えているか・求めるスペックを満たすか
●コスト:初期費用やランニングコストはどの程度か
●用途:外出時に見守りたいのか/お留守番中に見守りたいのか
機能・スペックについては、各サービスの製品仕様を確認してください。子供用GPSを例にあげると、現在地情報の「測位方式」と「通信方式」の2点はチェックしましょう。いずれも位置情報測位の「精度」にかかわる重要なポイントです。測位精度の低いGPS端末の場合、実際の現在地と取得データに誤算が生じやすくなります。
測位方式は、GPSやフリーWi-Fiスポット、基地局測位などが主流です。反対に通信方式は、3G・4Gといった携帯キャリアの移動通信システムを利用するサービスが多くみられます。さらに手動での位置情報発信機能、エリア通知機能、移動履歴確認機能があると、防犯効果が一層高まるでしょう。
コストは、端末代金などの初期費用、月々のランニングコストなどがあげられます。子供の見守りサービスは、小学校入学~卒業まで継続利用することが少なくありません。そのため、「年額プラン」を用意しているサービスは、トータルコストを安く抑えられるでしょう。
用途については自宅と出先、どちらでも使えるのが理想です。たとえば、ホームセキュリティは留守番用の見守りに特化したサービスであり、外出時には機能しません。反対に子供用GPSやキッズ携帯・キッズスマホは、本人が端末さえ持っていれば場所を問わず機能します。
まとめ
子供の見守りサービスの場合、「多機能=優秀」とはなりません。用途にマッチするか、必要な機能があるか、正確な位置情報を取得できるかなど、複数の観点から最適なサービスを選ぶことが大切です。
その上でおすすめなのが、手軽に防犯対策ができる子供用GPS「まもサーチ」です。機能面・コスト面・サイズ感・重量のバランスに優れており、誰でも簡単に利用できるのが魅力。最大5人で1台の端末を管理できるため、家族全員でお子さまを“リモート見守り”してはいかがでしょうか。「まもサーチ」の製品仕様や特徴、機能については、公式サイトをご覧ください。