子供用GPSは、製品・サービスごとにさまざまな「位置情報確認機能」を備えています。子供の現在地の把握に加え、移動履歴や特定エリアの出入りなどを、お手持ちのスマートフォン・タブレット、パソコンで確認可能です。
そこで今回は、子供用GPSにおける位置情報確認機能についてご紹介します。GPS端末が位置情報を取得する仕組みや特徴にも触れますので、ぜひ参考にしてください。
目次
- ●位置情報を取得する仕組みとは?
- ●位置情報の基礎知識:測地系とは?
- ●位置情報の誤差が生じやすい「場所」とは?
- ●子供用GPSとは?端末・サービス選びのポイントは?
- ●みまもりGPS「まもサーチ」の位置情報確認機能とは?
- ●まとめ
位置情報を取得する仕組みとは?
スマートフォンやパソコン、カーナビなどに使われている位置情報。「位置情報=道案内」というイメージは一昔前のもので、現在地情報を用いたゲームアプリが登場したり、企業のデジタルマーケティングに活用されたりと、さまざまな分野・領域で利活用されています。
では、デジタル端末が位置情報を取得する仕組みである「測位方法」には、どのような種類があるのでしょうか?以下、代表的な測位方法をご紹介します。
位置情報の測位方法1:GPS測位
GPS (Global Positioning System)とは、1993年にアメリカが開発した汎地球測位システムです。地上2万メートルに浮遊する30以上の人工衛星から、軌道情報や時間情報などが含まれる電波を受信し、GPS端末はそれを元に、測位視点の位置情報を割り出す仕組みです。
ただし、GPS測位によって得た値は、数メートルの誤差が生じます。これは人工衛星間における発信信号の時刻遅延、対流圏・電流圏通過時、重力場による影響など、さまざまな時間的・空間的要因によるものです。ITテクノロジーの進歩により、近年は位置情報の“ズレ”を自動補正し、誤差数センチメートルまで抑えられるようになりました。
位置情報の基礎知識:測地系とは?
測地系(別名:測地基準系)とは、地表における経緯度・標高値を定義するための基準を指します。位置情報は通常、現在地の経緯度・標高値から特定しますが、地球が回転楕円体である以上、元となる基準点(測地系)を定めなければ経緯度・標高値を測位できません。
測地系は100種類以上存在するといわれ、国ごとに利用する測地系、基準点の考え方が異なります。日本では、2002年の測量法改正にともない、世界測地系の一種である「国際地球基準座標系(別名:ITRF系)」を採用。改正以前は、明治時代に定められた「日本測地系」を利用していました。
測地系を変更した理由は、GPSの民間普及です。元々GPSは、旧ソ連軍との“冷戦時代”に、アメリカが開発した軍事テクノロジーでした。後に民間へ、そして世界へ解放されます。しかし、GPSを自国で使うには、アメリカが採用する「WGS-84」やITRF系といった、世界測地系にシフトする必要があったのです。結果、日本を先進国で、世界測地系へと移行する動きが起こりました。
位置情報の測位方法2:基地局測位
基地局測位は、携帯キャリアの基地局の位置情報を利用し、現在地を算出する方法です。主に携帯電話・スマートフォン向けの測位方法ですが、一部のGPS端末も採用しています。
GPSも同様ですが、基地局から送信される電波は建物などの障害物に反射したり、吸収されたりする性質があり、数メートル~数キロメートルほど、現在地情報に誤差が生じる可能性があります。端末によっては、複数の基地局から電波を受信し、精度の高い位置情報を取得することが可能です。
位置情報の測位方法3:Wi-Fi測位
全国各地のフリーWi-Fiスポットから、位置情報を測位する方法です。スマートフォン・タブレット、ノートパソコンのような無線LAN搭載端末は、周囲のフリーWi-Fiスポットの電波強度やMACアドレス(無線機器の識別番号のこと)を取得できます。これを電波情報といいます。
Wi-Fi測位の場合、周囲Wi-Fiスポットから取得した電波情報を関連サービスの専用サーバーに送信。その電波情報から位置情報を推定し、利用端末に送信する仕組みとなっています。やや特殊な測位方法ですが、その精度は定評です。誤差5メートル~100メートルといわれており、高精度な位置情報測位を実現します。
位置情報の誤差が生じやすい「場所」とは?
以下、一般的なGPS測位による「位置情報の誤差が生じやすい場所」の一例です。
●屋内全般(屋根のある住居、ビルなど)
●トンネルなど遮蔽物がある場所
●長距離の移動中
●悪天候時
●環境が異なる場所で移動した時
原因は多岐にわたりますが、屋内や地下、大型施設・ビルが建ち並ぶ市街地は、GPSの電波を受信しにくい場所になっています。そのため、基地局測位やWi-Fi測位を併用し、現在地情報の測位精度を高めるのが一般的です。
子供用GPSとは?端末・サービス選びのポイントは?
位置情報は、子供の安全対策・防犯対策にも活用されています。たとえば、子供用GPSを用いた見守りサービスも同様です。専用のGPS端末を持たせることで、子供の現在地をほぼリアルタイムで確認できます。
ここでは、子供用GPSの特徴や端末・サービス選びのポイントを解説します。
ポイント1.測位方式の種類/測位の精度
子供用GPSは、測位方式の種類と精度にフォーカスして選びましょう。子供の安全対策・防犯対策の観点でいうと、位置情報の誤差は致命的です。仮に数キロメートルの誤差がある場合、地図上は学校にいても実際はまったく別の場所にいる、という事態が起こりえます。
警視庁が公表した「警察白書」によると、13歳未満の子供が巻き込まれる児童犯罪被害は、年々減少傾向です。ただし、「略取・誘拐」の認知件数は2017年以降、横ばい状態が続いています。いわゆる“連れ去り”で、小学生の子を持つ親としては、もっとも警戒すべき事案です。
万が一事件に巻き込まれた場合、頼れるのはGPS端末から送信される位置情報です。その精度に問題があると、正確な現在地を特定したり、追跡したりするのが難しくなります。GPSの電波の性質上、屋内・地下に連れ去られるのが最悪で、捜索は困難を極めるでしょう。
みまもりGPS「まもサーチ」は、GPS測位・基地局測位・Wi-Fi測位に対応し、高精度な位置情報測位を実現。“3段構え”の測位により、端末所有者(お子さま)の現在地情報をほぼリアルタイムで、正確に取得します。大切な子供の安全を守るため、測位精度に定評のある製品・サービスを選んでください。
ポイント2.便利な検索・確認機能
「子供用GPSは、子供の移動履歴の記録・保存機能を備えています。移動履歴は専用アプリ上で確認でき、子供の大まかな行動パターンを把握することが可能です。「まもサーチ」は、過去90日前まで移動履歴が保存されます。
このほか、指定日時に現在地情報を送信する「タイマー機能」、本体ボタンを押すだけでブザーが鳴る「防犯ブザー機能」、生活防水・防塵機能など、端末ごとに付加機能が異なります。付加機能は製品・サービスの特色を表す要素なので、しっかりと比較検討したいところです。
ポイント3.本体サイズや重量
GPS端末は軽量かつコンパクトで、子供の荷物にならないものを選びましょう。公式サイトなどで製品仕様を確認し、サイズや重要の比較してください。キーホルダーのように、ランドセルに直接取り付けられるサイズ感が理想です。「まもサーチ」の本体は小さくて軽いので、子供に持たせても負担になりません。
ポイント4.稼動時間/充電時間
バッテリー切れをしてしまうとGPSは機能しないため、バッテリー持ちは重要です。一度の充電で何時間動くのか、また充電にどれだけの時間がかかるのかを製品の仕様で確認してください。なお「まもサーチ」は、1回の充電で最長1か月間の見守りが可能(※バッテリー持ち優先モード利用時、平日のみ1日2時間稼働での実測値)。バッテリー切れを防ぐ「電池残量低下通知機能」も備えています。
みまもりGPS「まもサーチ」の位置情報確認機能とは?
「まもサーチ」における位置情報の関連機能についてご紹介します。
移動履歴確認機能
「まもサーチ」は、現在地の検索・追跡だけでなく、移動履歴の保存機能を搭載しています。履歴はデータとして蓄積され、過去90日前までさかのぼって確認可能。お子さまの大まかな行動パターンを把握できる、便利な機能です。
エリア通知機能
そのほか、端末の付加機能もチェックしたいポイントです。「まもサーチ」の場合、設定エリアに出入りするだけで、管理者(パパ・ママなど)のスマートフォンにプッシュ通知が届く「エリア通知機能」を搭載。エリアは約0.1~1キロメートルの範囲内で設定が可能です。無事に学校や習い事に到着・出発したかがわかり、お子さまのお迎えのタイミングも、把握しやすくなります。
位置情報の定期更新機能
「まもサーチ」には、1~2分間隔で位置情報を自動更新する「頻度優先モード」、3~4分間隔の「バッテリー持ち優先モード」といった2つのモードを搭載。ほぼリアルタイムの位置情報を把握したいなら頻度優先、平時はバッテリー持ち優先といった具合で、2つのモードを使いわけられます。
なお、頻度優先モードは3時間のフル充電で1~2週間、バッテリー持ちモードは2週間~1か月ほど稼動します。先述の電池残量低下通知機能も備えるため、適切に使用していれば、バッテリー切れの心配はほとんどありません。
現在地発信機能
「まもサーチ」本体のボタンを3秒間長押しすると、お子さまの現在地情報が手動送信されます。本端末は最短1分で位置情報を自動更新するため、基本的に手動発信機能を使う必要はありません。そのため、お子さまと「身の危険を感じたらボタンを押して」と約束することで、「手動発信通知=トラブル発生」と判断できます。万が一に備え、親子で正しい使い方をマスターしておきましょう。
まとめ
子供用GPSの選択肢は多岐にわたり、「どれを選べば良いの?」と悩むママ・パパは少なくありません。端末選びでもっとも大切なのは、位置情報に関する性能・機能です。性能面は、採用する測位方法や精度を。機能面では確認機能の種類や使いやすさをチェックしましょう。
「まもサーチ」は、位置情報の確認機能、および測位精度に定評がある子供用GPSです。子供の安全対策・防犯対策を検討するなら、ぜひ「まもサーチ」をご利用ください。